/ ゙V´∠イz‐ 、_ ベネヴェント女公ヨランダ1世即位。
/ , ヘ,_/ ヽヽヽマ´
// // ^´  ̄ `^`ヽ\ ゝ 彼女はバルデリックの姉で、ヤルオの長男ヤルオの長女である。
_,// 〃 , , 、 \ヽ、 …ややこしいから、詳しくは画像の家系図参照。
,ノイ| l/ //,ハ| .l | .,ハ,l lハ|`
小| l/ .⌒ |,| ⌒ | l | ちなみに彼女でニューソクデ家によるベネヴェント公爵第9代。
l从 | (●)\l(●),ルリ つまり次代でついに10代目となる。
ノハ小 l〃 (__人__)..l,/
//ヽゝ n.lr┬|n ,イi ニューソクデ家の人間には珍しく、彼女は根っからのキリスト教徒でラテン語も堪能であったため
|!〃lヽ>l ^)ー(^|_ リ 彼女の代でベネヴェントの技術全般は随分進歩することになるが
γ::::lヽlムレl:::ヽ CK2の技術開発は地味なのであえて説明は省く。
l:::::,l::::|∞|::::!::::l
ヽ::::;ノ ゝ;:::ノ また、野心家で公正な態度で他人と接したため
ノ , , 八 女性でありながらかなり有能な部類の君主であった。
/ / ハ ヽ
また、彼女の婿であるロージアン公爵エルフワード1世もまた優秀人物で、イングランド王国でも屈指の軍人として知られている。
さまざまな武功を挙げているだけでなく、イングランドを支配するウェセックス朝の一員でもあったためか、ロージアン公爵位に加えて二つの公爵位と一つの伯爵位公爵位一つと伯爵領二つ、さらに男爵領も1つ持っている。
上記の通り、彼はヨランダの婿、つまり女系結婚の相手なため、彼の死後、この称号の全ては長男ヤルオの物になることが確定している。
バルデリック1世、ヤルミ2世と続けて急逝したおかげで、女性とはいえ有能な君主にベネヴェント公爵位が受け継がれただけでなく、ブリテンでも勢力を伸ばしていくための基盤を手に入れられそうである。
これぞ棚ぼた。おかげで当時からヨランダには、バルデリックとヤルミ暗殺の噂が公然とささやかれることになったらしいが、現在では無実であることが判明している。
ドイツ王権闘争
:;:;:;:;:;:;:.;:;:;:;: ┓・・ ┓・・ ┓・・ 婚姻と継承により、イングランドとフランスに領土を増やし、余裕が出てきたためである。
.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,,. ┛ ;;:;:;: ┛;:;:;:;.: ┛
;:;:,ノイ| l/ :::://,ハ|:::::.l::|::.,ハ,l::::: lハ|`;:;:;:;:;: 彼女は自らが旗頭となって王権弱体化を画策する派閥を形成。
;:;:.;:;:; 小|:;:::::::l/_儿ヽ::::::|,_儿_:|::::l |;:;:;:;:;:;:;:;:;: そしてドイツ北部の諸侯が独立を求めて兵を挙げ
;:;:;:;:;:;: l从:;:;:;:;|:::¨}「::: \l::¨}「:::ルリ ;:;:;:;:;:;:;:. さらにフランスがドイツにまたもちょっかいをかけてきたところを見計らって
.;:;:;:;:;:ノハ小 l (__人__) .l,/ ;:;:;:;:;:;:;:;:;: ヨランダはドイツ王に最後通牒を突きつけ、これを拒否されたので宣戦布告。
.;:;:;:;:;:;:.|〃ルヽ、 nノリ ;:;:;:;:;:;:;:;:;: 結果、明確な同盟関係はないものの、実際上のドイツ包囲網が完成した。(画像右。緑がドイツ派)
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:γ:´::>:;<(^|:::ヽ ;:;:;:;:.;
┓・・ ┓・・ ┓・・ ┓・・ 「まさか最後通牒を蹴られるとは思わなかったけど…
┛ ;:;:;:; ┛ ;:;:;:;:;: ┛ .;:;:;:;: ┛;:;:; これなら間違いなく勝てるっ!」
/ .::. x=、 \__ が、しかしここで横槍が入る。
_/ /三≧==< ヽヘ `> ベネヴェント軍がドイツ本国に入国したタイミングを見計らって
7 /´ \ ヘ``\ ', お隣のアマルフィ共和国が、デキルオ1世の代のときにベネヴェントが上手いこと獲得した
/i / `ィ ヽ} タラント伯爵領の領有権を主張して宣戦布告してきたのだ。
/ f ィ i ヽ ヽ ヽ\
,' | / j .:{{ r:::.{ ヽ| .:! .:ト l 「アマルフィこの野郎!」
. /l | 斗lー八 .::: V -┼ト ! :::::|::::|∨
/´| .:::| ::!∠_ 厶:::::ヽ ⊥j厶|::::::,'::::j これは完全に予想外で、慌ててヨランダは軍を本国に呼び戻したが…
| :八 ::|t(  ̄)`\|(_) /:::/::::|
| l ハ 从 /:::∧リ
V\:∨介 ゝ(_,、__)≦ 三 ゚。 ゚
/∧}:}。≧ 三 ==-
. ィ'`-ァ, ≧=- 。
/`Y´イレ,、 >三 。゚ ・ ゚
_」ヽ /|
/ ゙V´∠イz‐ 、_ 「ファアアアアアック!」
/ , ヘ,_/ ヽヽヽマ´
// // ^´  ̄ `^`ヽ\ ゝ アマルフィ共和国は今や地中海交易圏の覇権を争う強国の1つで
_,// 〃 , , 、 \ヽ 自前の兵力はともかく、潤沢な資金を用いて傭兵を大量に雇いベネヴェント軍を打ち負かす。
,ノイ| l/ //,ハ| .l | .,ハ,l lハ|` その数は14500にもなり、傭兵も雇っていたベネヴェント軍の9000を大きく上回っていた。
小| l/ ノ 弋 ,| |ヽ、_| l |
l从 | (○)}liil{(○),ルリ 勿論ベネヴェント軍は数的不利を覆すために山岳地帯に籠もって迎撃を試みる。
ノハ小 l〃 (__人__)..l,/ …が、アマルフィ共和国の雇った傭兵はどれも精鋭揃い(軍事能力19,19,21)で
//ヽゝ lr┬| ,イi ベネヴェントは有利な山岳地形で戦ったのにもかかわらず5000近い兵を失い
|!〃lヽ>;:.,、二´<ヘリ 一方のアマルフィ傭兵軍は僅か1500の損失という大敗を喫した。
γ:::::::::::ム:::::::ヽ
/::::::イ:::/∞ヾ:.ト::::\ ここから挽回することはどう考えても不可能なため、略奪される前にベネヴェントは早々に降伏。
,イ::::イ゙~" ゙~l 、ィ`ュ タラント喪失。ベネヴェントははじめて領土を失う。
ゝ、ン"ノ , , 八 ゝイ
/ / ハ ヽ
}: .:.l! l:. :ト:. :|:.:.:.:..ヽ:i l ヽ: ト、\
:..:./__V :l、:. :| _l:. .:l_ヽ:.:.:.:|:| : | V | ` ー 「あqwせdrftgyふじこlp;@」
∠二.、ヽ :{ヽ:..:l´.]:. :/_ ̄ヽ:.}:| :} | }: !
===、三ヽ .∨\く }:/==ミ ∨ .:/:リ ,リ}.| そしてタラントを失ったばかりか、この前後にフランスがドイツと講和、さらにドイツ北部諸侯が独立を達成。
(::) 三三\:.{ ´ (::) フ.′ :/: / //ノ′ おかげで王権弱体化を要求する反乱軍はドイツとの一騎打ちを強いられることに。
-=彡三三三\. 三ミ 、 _ノ/ ./: / /
三'´ ヽ三三三/ /:/: / しかもその中で最大の兵力を持っていたベネヴェントが、アマルフィ傭兵軍によってその大半を失ったため
、_ 人 _ , f^i \メィ: : : : イ{ { これ以上続けても反乱軍に勝ち目はないと判断。
/´ ̄ ̄ ̄ ヽ '、 ヽ }/: :ィ//:小、
// ̄`´ ̄\i 'i ∠ イ/ヽ. }八 ヨランダは巻き返されるまえにドイツ王に謝罪し、白紙和平を結ぶ。
\ k /|ノ j , '/
ト:.ヘ ゝ 二二二彡' / /
|:}:Vヘ.>、 _,..、イ| /:|
l_}ト、:.:´.:.:∨:.:V.:.:.:.:'从 ∨::|
く:ヽ::`:::ー------―ハ V|
.:.:.:.:`:.‐:.::::__ ::::.:::ハ V丶、
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ V 、
/ ゙V´∠イz‐ 、_ しかしヨランダはなんだかんだでタダでは起き上がらなかった。
/ , ヘ,_/ ヽヽヽマ´ バイエルン公を筆頭に発生した、マント家のカルロマンをドイツ王に据えるための内乱が起こると
// // ^´  ̄ `^`ヽ\ ゝ 先のフランスとの戦いや、北部ドイツ諸侯の独立により、最早ドイツに継戦能力は無いと見切っていたヨランダは
_,// 〃 , , 、 \ヽ、 後にカルロマン一派側に付き再びドイツ王に対して反乱を起こし、これが見事に成功する。
,ノイ| l/ //,ハ| .l | .,ハ,l lハ|`
小| l/ ナ弋 |,l ナナ| l | 「ファッキンカロリング!」
l从 | (●)\l(●),ルリ
ノハ小 l〃 (__人__)..l,/ 結果、ドイツ第二次カロリング朝は終わり、マント朝が始まる。
//ヽゝ lr┬|n ,イi さらに王権も一段階弱まることとなる。
|!〃lヽ>;:.,、二.(^|_ リ
γ::::::::::;ムレl:::ヽ
l::::::イ:::/∞|::::!::::l
ヽr゙~" ゝ;:::ノ
ノ , , 八
/ / ハ ヽ
↑ドイツ王国マント朝創始者カルロマン1世。陰謀値だけは非凡だが、おかげで人としての魅力は無いに等しい。
また、気づけばドイツ王国の相続法が分割相続になっていた。やったぜ。
しぶといカロリング一族と…
__≦ー`___ _二z<_ しかしマント朝なんてものをカロリング家が認めるはずも無く、すぐにカロリング家のワルター1世をドイツ王に据えるための反乱勃発。
> 7  ̄、-人  ̄`'┴< ヨランダは
<之′Y´/{:;o) \
>{ ,' | 、 ゛´ ,. ,.l , ゙i 「カロリング家の連中に協力するのは癪だけど、ここはドイツ王権弱体化を優先すべきか…」
| !、{ | 寸寸T ハT7} ィ,l
′Ji, ゙i ゙i ( ≡) (≡)|ハ| ということで、この反乱にも荷担している。
i⌒ヽ'(1. ''' (_人__)''' ノ川/⌒)
. ヽ ヽx>、.`⌒´_,イ l |::::ヽ/
∧ 人lハ:::::l,三|:::/l| ,:::::ハ
/ .::. x=、 \__ そしてここでまたアマルフィ共和国が殴り込んでくる。
_/ /三≧==< ヽヘ `>
7 /´ \ ヘ``\ ', 「あいつらいい加減にしろよ!」
/i / `ィ ヽ}
/ f ィ i ヽ ヽ ヽ\ 彼らは地中海商業圏での勢力をさらに伸ばすために
,' | / j .:{{ r:::.{ ヽ| .:! .:ト l カプーア伯領内にある、ガエータ湾の町を支配下に置こうと宣戦を布告。
. /l | 斗lー八 .::: V -┼ト ! :::::|::::|∨
/´| .:::| ::!∠_ 厶:::::ヽ ⊥j厶|::::::,'::::j 二度も軍の不在時を狙われたヨランダは大きく評判を落とすことになる。
| :八 ::|t(  ̄)`\|(_) /:::/::::|
| l ハ 从 /:::∧リ
V\:∨介 ゝ(_,、__)≦ 三 ゚。 ゚
/∧}:}。≧ 三 ==-
. ィ'`-ァ, ≧=- 。
/`Y´イレ,、 >三 。゚ ・ ゚
_」ヽ /|
/ ゙V´∠イz‐ 、_ 「もうなんなのあいつら…」
/ , ヘ,_/ ヽヽヽマ´
// // ^´  ̄ `^`ヽ\ ゝ そして今度はほぼ同数で地形的にも互角の状況で勝負を挑んだにも関わらず
_,// 〃 , , 、 \ヽ、 またもアマルフィの優秀な傭兵団に敗れ、ガエータ湾の町を失うことになる。
,ノイ| l/ //,ハ| .l | .,ハ,l lハ|`
小| l/ ナ弋 |,l ナナ| l | とは言え、この町はまだ出来たばかりで
l从 | / ̄)\l((二ヽイルリ タラント伯爵領をまるまる奪われたときよりはダメージが少なかったようだ。
ノハ小 l / /(__人__)| |l,/
//ヽ/ / `⌒´ ,| |
|!〃/ /;:.,、ー_.<ヘ.| |
/ /::::::::::::ム::::::| |
↑そんなベネヴェントの受難には関係なく、カロリング家の反乱は見事に成功。
結果酩酊王ワルター1世がドイツ王に即位。第二次カロリング朝復活。というかこんだけあっという間だと第二次カロリング王朝は途絶したとは言えず、結局元鞘、第二次カロリング朝続行。
ヨランダは領地を二度も失ったが、ドイツ王権は二段階下げることに成功したと言える。釣り合ってるとはとても言えないが…
第一回十字軍
1092年、教皇マリヌス1世によりテングリ教を国教とするハンガリーを成敗せんと、内輪揉めの続くキリスト圏国家諸侯及びその人民に対し、同じキリスト教同士なのだから互いに争いを止め、異教徒討伐のために力を合わせよとのことで十字軍の結成が決まった。
そもそも、なんでイェルサレムじゃないんだと突っ込みを入れたくなったが、それも無理は無いのかもしれない。
まず、CK2的にはこの時期のイベリア半島がイスラムによって陥落しかけていると、イェルサレムを差し置いてイベリア十字軍が結成されることが多いが、今回のプレーではどういうわけかやたらカトリック側の結束が強く、史実よりも400年近く早くレコンキスタを完遂しかけているため、ここを十字軍の遠征先にするわけはない。
また一方でアフリカやアラビアでのイスラム勢力は、後ウマイヤ朝とアッバース朝が滅びて以降、絶賛戦国時代中でボロボロ。
さらに史実での十字軍は、力を失い小アジアの殆どを失っていたビザンツ帝国の皇帝アレクシオス1世が、西の田舎者を働かせて、楽して小アジア等のイスラムに奪われた旧ビザンツ領を奪還しようとしたのが切欠の一つだったが、このプレーではビザンツはどうみても復活どころか何度目かの興隆期に入っており、小アジアどころかそれ以上のところまで攻め込みかねない勢いのため、彼らが普段見下している西方のカトリックに救援を求めるとはとても思えない。
とはいえ…ハンガリーは既にその半分近くの領土がブルガリア王国によって奪われており、わざわざ十字軍を組んでまでボコボコにしに行く必要はないように思えるのもまた事実だが、実はよく見るとハンガリー・ブルガリアのすぐ東方には、ここ100年で一気に勢力を拡大しているトルコ系イスラム国家セルジューク朝が目と鼻の先まで近接してきているのである。
つまり、このまま放置しておけば、大して領土も兵力も持たないハンガリー・ブルガリアはあっという間に征服されてしまうであろうし、ハンガリーとブルガリアが征服されれば、もうその先にはドイツやイタリアが眼前に迫っている。
そうなると、11世紀に入っても未だに内輪揉めでまともに安定した国家が築かれていない現状では、ドイツやイタリア、フランスの諸侯の足並みが揃わないうちに各個撃破されかねない。
その事態を未然に防ぐために、恐らく教皇マリヌス1世はセルジュークの手にハンガリー・ブルガリアが落ちる前に、非カトリックのハンガリーを先に討伐してカトリックにりょう十字軍国家を打ち立て、怒濤の勢いで迫り来るセルジューク朝の防波堤にしようという魂胆なのであろう。
ちなみに何故セルジューク朝が小アジアを迂回してヨーロッパを直接叩きに来たのかは、恐らく現ビザンツの王朝が、元は小アジアに勃興したイスラムシーア派のアナトリア朝の諸侯だったサケラリオス家によって支配されているからではないかと推測される。
というかそもそも、小アジアにギリシャ系のシーア派イスラム王朝が勃興した時点で驚きだったんですが、その王朝が崩壊するとその一家臣の一族が今度はビザンツ皇帝位に収まったのには流石に笑いました。
つまり、今のビザンツは、古代ローマやギリシャ文化に加えて、正教とイスラム系の融合まで達成している状態。ぶっちゃけどんなもんなのか見てみたい。
で、セルジュークは今のビザンツは元はイスラム教だった一派が支配しているからあえて攻めないんじゃないかなと…思ったけどやっぱりイマイチ不自然かもしれない。摩訶不思議。
/ ゙V´∠イz‐ 、_ 「ちくしょおおおおおお!」
/ , ヘ,_/ ヽヽヽマ´
// // ^´  ̄ `^`ヽ\ ゝ ちなみに夫婦共に熱心なカトリック教徒だったヨランダは
_,// 〃 , , 、 \ヽ、 この十字軍に勿論参加したがっていたが
,ノイ| l/ //,ハ| .l | .,ハ,l lハ|` ただでさえドイツの内乱に首を突っ込み続けて兵も国内も損耗し続けていたため
小| l/ ノ 弋 ,| |ヽ、_| l | 泣く泣く出兵を取りやめている。
l从 | (○)}liil{(○),ルリ
ノハ小 l〃 (__人__)..l,/ これがイェルサレム、または最低でもセルジューク朝相手だったら、家臣からの反発も少なく
//ヽゝ lr┬| ,イi すんなり参加が決まっていたかもしれないが…
|!〃lヽ>;:.,、二´<ヘリ 参加しようがしまいがまず成功するであろうハンガリー十字軍に
γ:::::::::::ム:::::::ヽ 無理して参加しようとする家臣は皆無だったのは致し方の無いことである。
/::::::イ:::/∞ヾ:.ト::::\
,イ::::イ゙~" ゙~l 、ィ`ュ
ゝ、ン"ノ , , 八 ゝイ
/ / ハ ヽ
で、案の定ハンガリー十字軍はたったの一年で終結する。
征服したハンガリーの地は隣国で戦功も挙げたとされるブルガリア王国のものとなり、女王アンナ1世は大きな名声を得ることになる。
が、結局のところ、このハンガリーの地に他のカトリック諸侯をねじ込んだところで、今度はその国と隣接するブルガリアとの領土争いが始まることは目に見えているため、それを回避するためこうなったのだとは思う。
とにかく、これでセルジュークに対する、ブルガリアという大きな守護者が誕生したことになる。
さらなる驚異
と思ったらこの年に、スカンディナビア全域及びアイスランドを支配していたスウェーデン王国が、古くから国教としていたノルマン教の改革を開始。
これで彼らは分割相続だけでなく、嫡長子相続も行えるようになって国政は安定すると思われる。
さらに彼らはドイツから独立し、後ろ盾を自ら捨てていたドイツ北部諸侯をあっという間に征服し、さらにフランスのカレーや、現在でいうところのオランダも征服している。
ぶっちゃけこの11世紀まで生き残ってしまった(それも統一された強力な形で)、ヴァイキングの一族のほうが、現状セルジューク朝より恐ろしい存在であるように思われるが…
現実のヴァイキングというかノルマン民族は、確かに最初はヨーロッパ中を略奪して回っていたものの、海を巧みに渡れることから交易に長けており、さらに環境適応力も高く、フランスのノルマンディーや南イタリア等欧州各地に定住し、11世紀頃にはほぼヨーロッパ人として同化。
結果、ノルマン人は定住先によって様々な新民族として分化し、大本のノルマン人は消滅してしまいます。
この各地に定住した元ノルマン諸侯の一部は第一回十字軍にも参加して、南イタリアに定住したノルマン人諸侯は大きく活躍しています(プーリア伯ボエモンド)。また、ノルマンディー公ウィリアムは十字軍前の1066年にイングランドを征服していたりもしますが、十字軍に参加したのは長男なのにも関わらずイングランド王位を継げなかったノルマンディー公ロベール2世で、王位は弟のウィリアム2世が継いでいます。
これに加えてカトリック側が、ノルマン人土着の宗教(北欧神話)や彼らの用いたルーン文字等を捨てさせ、上手いことカトリックに改宗させることに成功させたことも、ノルマン人が同化吸収された原因の一つとされます。
ちなみに北欧神話はオーディンやラグナロクなどで有名。FFとか日本のファンタジーRPG系にはよく出てくるので名前だけなら知ってる人も多いはず。ちなみに私は北欧神話の知識はほぼ皆無。
現在の宗教分布図。正教大復活。
ノルマン教も改革後と改革前でしばらく争いが絶えなさそうだけど、現在スカンディナビアを支配するスウェーデン王国の一族は、ヴァイキングらしく軍人としても優秀なので恐らく簡単にまとめ上げると思われる。
あとはイスラムが一体いつ復活するのか…。
1096年、ヨランダ1世自然死。
記念すべきベネヴェント公10代目はヤルオ2世。10代目にして初代と同じ名前の男が継いだ。
ヨランダは才能はあったし、ドイツの王権を弱体化させたことは評価に値するが、一方で伯爵領1つと町を1つ失ったため評価が難しいところ。
あと、十字軍やノルマン教改革等のビックイベントのせいで陰が薄くなったのもアレ。